海外旅行を計画している方にとって、クレジットカード選びは非常に重要な準備の一つです。

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適切なカードを選ぶことで、現地での決済がスムーズになるだけでなく、旅行保険や様々な特典を受けることができます。
しかし、数多くのカードの中から海外利用に最適なものを選ぶのは簡単ではありません。
本記事では、海外旅行に最適なクレジットカードの選び方から、おすすめカード、実際の活用法まで詳しく解説します。
Contents
海外利用に適したクレジットカードの基本知識
海外でクレジットカードを利用する際には、国内利用とは異なる特徴や注意点があります。
まず理解しておきたいのが、海外事務手数料の存在です。
これは海外でカードを利用した際に発生する手数料で、通常は利用額の1.6~2.2%程度かかります。
年会費無料のカードでも、この手数料は発生するため、頻繁に海外に行く方は手数料が安いカードを選ぶことが重要です。
また、国際ブランドの選択も重要なポイントです。
VISAとMastercardは世界中で最も広く受け入れられており、特にVISAは加盟店数が最も多いとされています。
JCBは日本発の国際ブランドで、アジア圏や日本人観光客の多い地域では使いやすいですが、欧米では使えない店舗もあるため注意が必要です。
American Expressは高級店やホテルでのサービスが充実していますが、一般的な店舗では使えない場合もあります。
海外旅行保険の重要性
海外旅行におけるクレジットカード選びで最も重要な要素の一つが、付帯する海外旅行保険です。
海外での医療費は非常に高額になることが多く、万が一の際に保険がないと数百万円の請求を受ける可能性もあります。
クレジットカードの海外旅行保険には「自動付帯」と「利用付帯」の2種類があり、自動付帯はカードを持っているだけで保険が適用され、利用付帯は旅行代金をそのカードで支払った場合に保険が適用されます。
海外旅行におすすめのクレジットカード
年会費無料カード
海外旅行初心者や年会費を抑えたい方には、年会費無料でも海外利用に優れたカードがおすすめです。
エポスカードは年会費永年無料でありながら、海外旅行保険が自動付帯で最高3,000万円まで補償されます。
特に疾病治療費用が270万円、傷害治療費用が200万円と充実しており、実用性の高い保険内容となっています。
楽天カードも海外利用で人気の高いカードです。
年会費無料で海外事務手数料がVISA・Mastercardで1.63%と比較的低く設定されています。
また、楽天ポイントが海外利用でも貯まるため、旅行後もポイントを活用できます。
海外旅行保険は利用付帯ですが、最高2,000万円の補償があります。
ゴールドカード・プレミアムカード
より充実したサービスを求める方には、ゴールドカード以上のカードがおすすめです。
三井住友カード ゴールドは、海外旅行保険が最高5,000万円(自動付帯分1,000万円+利用付帯分4,000万円)と手厚く、空港ラウンジサービスも利用できます。
年会費は11,000円(税込)ですが、Web明細書サービスとマイ・ペイすリボの利用で年会費を大幅に割引できます。
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードは、海外旅行時の手荷物無料宅配サービスや、海外での24時間日本語サポートなど、旅行関連のサービスが特に充実しています。
年会費は31,900円(税込)と高めですが、家族カードが1枚無料で発行でき、海外旅行保険も家族まで補償されます。
特定地域に強いカード
渡航先が決まっている場合は、その地域に強いカードを選ぶのも有効です。
JCBカードはアジア圏、特に韓国、台湾、香港、タイなどでの優待サービスが充実しており、現地での割引や特典を受けることができます。
また、ハワイではJCBプラザ ラウンジ・ホノルルが利用でき、日本語でのサポートを受けられます。
海外でのクレジットカード活用術
安全な利用方法
海外でクレジットカードを安全に利用するためには、いくつかの注意点があります。
まず、出発前に必ずカード会社に海外利用の連絡を入れることが重要です。
突然海外で高額な利用があると、不正利用と判断されてカードが停止される可能性があります。
また、暗証番号は絶対に他人に知られないよう注意し、カードから目を離さないことも大切です。
現地での支払い時には、可能な限り現地通貨建てでの決済を選択しましょう。
店舗によっては日本円建てでの決済を提案されることがありますが、この場合は店舗独自の為替レートが適用され、通常より不利なレートになることが多いです。
また、レシートは必ず受け取り、帰国後に利用明細と照合することを忘れずに行いましょう。
キャッシング機能の活用
海外でのキャッシング機能は、現地通貨を入手する便利な方法です。
ATMで現地通貨を引き出すことができ、両替所を探す手間が省けます。
キャッシングの利息は日割り計算のため、帰国後すぐに繰り上げ返済を行えば、両替手数料よりも安く済む場合があります。
ただし、キャッシング機能を利用する際は、事前に利用枠の設定と暗証番号の確認を行っておくことが必要です。

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トラブル時の対処法
海外でカードの紛失や盗難に遭った場合は、速やかにカード会社に連絡して利用停止手続きを行います。
多くのカード会社は24時間対応の海外サポートデスクを設けており、日本語での対応も可能です。
緊急時用に、カード会社の連絡先を控えておくか、スマートフォンに登録しておくことをおすすめします。
海外旅行前の準備とチェックポイント
海外旅行前には、クレジットカードに関する準備を入念に行うことが重要です。
まず、カードの有効期限を確認し、旅行期間中に期限切れにならないことを確認しましょう。
また、利用限度額も確認し、必要に応じて一時的な増額申請を行います。
海外での高額な買い物やホテル代の支払いで限度額に達してしまうことがあるためです。
メインカードの他に、サブカードを1~2枚準備することも重要です。
異なる国際ブランドのカードを持参することで、一つのブランドが使えない店舗でも対応できます。
また、カードの磁気不良や破損に備えて、複数枚持参することでリスクを分散できます。
カード情報(番号、有効期限、カード会社連絡先)をメモして、カードとは別の場所に保管しておくことも忘れずに行いましょう。
まとめ
海外旅行に最適なクレジットカード選びは、旅行の安全性と快適性を大きく左右する重要な要素です。
年会費無料のカードでも海外旅行保険が充実したものがあり、初心者の方でも安心して利用できます。
一方、頻繁に海外旅行をする方や、より充実したサービスを求める方には、ゴールドカード以上のカードがおすすめです。
重要なのは、自分の旅行スタイルや渡航先に合わせてカードを選ぶことです。
アジア圏によく行く方はJCBカード、欧米圏が多い方はVISAやMastercardを中心に選ぶなど、戦略的な選択が大切です。
また、出発前の準備と現地での安全な利用方法を心がけることで、海外旅行をより安心して楽しむことができるでしょう。
適切なクレジットカードを選んで、素晴らしい海外旅行を実現してください。